固体地球物理学概論 (2020年前学期) 第4講

各回の資料の末尾にある「出席確認用コメント入力フォーム」を用いて、指定された期日までに各自の出席/受講を申告すること。 ただし学外から申告するには、例のユーザー名とパスワードを用いた認証が必要です。

地球内部の「かたい」物質の「やわらかい」性質

地表のプレートを動かしているものは何か?

ということは、「固体」であるはずの地球の内部に「流れる」性質があることになる。

では、「かたい」のに「やわらかい」とは、どういうことか?

地球内部での物質の変形のしかた (第10.2章)

「弾性 (elasticity)」と「粘性 (viscosity)」の2種類が重要。 ただし地球の表面に近い浅いところでは、「塑性 (plasticity)」も大事になってくる。

弾性とは

簡単にいうと「ばね」の性質のことをいう (右図;図10.5a)。 地震波が伝わるのは、地球内部の物質に弾性的な性質があるおかげ。

粘性とは

流体が持っている、流れに抵抗する性質のことをいう。 「ダッシュポット」によく例えられる (右図;図10.5b)。 「ダッシュポット」とは、ピストンとシリンダーからなる振動減衰器のこと。例えば車やバイクでは、アクセルを急に放したとしても急激な振動が伝わらないようにするのに役立っている。

塑性とは

例えば地震の際の断層のすべりなど。 摩擦のある床で物体を引っぱる場合にたとえられる (右図;図10.5c)。


粘弾性とは

マクスウェル粘弾性体のふるまい

マクスウェル粘弾性体のふるまいは、「マクスウェル時間」 \(\tau_{ve}\equiv{\overline{\mu}}/\overline{k}\) と比べて どれくらい長い時間をかけて観察するか? によって異なる。 「マクスウェル時間」と比べて

例えば、マクスウェル粘弾性体に一定の力 \(F\) をかけ続けた場合に、粘弾性体の伸び \(x\) の時間変化を調べてみると理解できる (図10.7参照)。

地球マントルの弾性・粘性・粘弾性

地球のマントルにも粘弾性の性質がある。

マントル物質の弾性・粘性は、地球物理学データからも見積ることができる。 これらに基づくと、マントル物質のマクスウェル時間 \(\tau_{ve}\) はだいたい数百年〜数千年くらいになる。 よって、

出席確認用コメント入力フォーム

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氏名
質問1質問1
地球のマントルが「弾性」と「粘性」の性質を持っていることを示す現象の例を1つずつ挙げよ。
質問2質問2
粘弾性の性質の1つである「マクスウェル粘弾性」を表わすものとは以下の (A) と (B) のどちらか、記号で答えよ。
(A) 直列につないだもの(B) 並列につないだもの